BCジャケット

BCジャケットとは

BCは正確にはBCDといいます。

オーソドックスなBC

Buoyancy Control Deviceの略で、 直訳すると浮力調整装置となります。
ダイビングをする際にタンクを取り付けて背負う為のジャケットです。
このBCジャケットには、名前の通りダイビング中に水中での浮力を調整する機器がついています。 BCジャケット本体内部にタンクからの空気が溜まるようになっており、吸気弁から空気を入れ、排気弁から排出します。 ダイビング中は姿勢が不安定になりやすいので、バランスを取るために中性浮力をとる必要があります。 中性浮力とは、水中の中で浮かず沈まずの状態を保つ状態のことをいいます。つまりこのBCジャケットはダイビングをする上で必須のアイテムということです。ダイビング中に水中でジタバタしないためにもBCジャケットを使いこなしましょう♪
BCジャケットの種類についてですが、 各メーカーからベストタイプ・・ショルダーバックルタイプ・バックフロートタイプ等様々なBCジャケットが出ています。 それぞれ着用感、バランスの取り易さ、空気袋の位置等に違いがあります。 好みや用途、ダイビングスキルに応じて自分に合ったBCジャケットを選びましょう。

ハーネス

余談ですが、空気袋の無いタンク取り付けだけの為のハーネス(BCジャケットとは呼べない?)もあります。適正なウェイトを把握し、ご自信の肺だけで浮力調整ができ、さらに、浮上の際にも正しいフィンキックができる超上級者の方が使用していることがあります。オススメしませんが(笑) 。
ただし、ドライスーツなどそれ自体で浮力を得ることができるものを身に着けている時は、ハーネスを使用してダイビングすることもあります。 BCジャケットが普及する前は、このハーネスを使いこなさないとダイビングができなかったようです。どちらにしても、BCジャケットと同じくさまざまな形状のものがあるのでBCジャケットと間違って使用しないようにしましょう。

BCジャケット(装備)

各メーカーによって使用方法は違いますが、ここでオーソドックスなショルダーバックのBCの装備の仕方や使用方法について 説明します。ショルダー型BCはその名の通り、ショルダーバッグのように背負うタイプのBCです。 肩口にアタッチメントが付いているので脱着が非常に楽でまたアジャストが付いているので 調整も楽にできます。 BCは関連機材を付けた状態で装備します。

空気タンクとBCを接続
 
 
BCに他の機材を付けるところから始めます。 まず空気タンクとBCを接続します。 空気タンクをエアーバルブ口が自分とは反対側に向けて置きます。 もしくは、タンクバルブが右にくるように向けます。それからBCに付いているタンクと接続するストラップを 地面と平行になるようにBCとタンクを装着します。このときタンクが抜けてしまいそうに ならないようにしっかりと装備しましょう。
 
レギュレーターとタンクを接続
 
 
次にレギュレーターとタンクを接続します。
レギュレーターのセカンドステージが向かって右側オクトパスゲージ類左側になるように準備します。
次に、レギュレーターのファーストステージに付いているダストキャップを外して
空気タンクの空気の出口に合して、ヨークスクリューを締めます。
レギュレーターから出ている中圧ホースをインフレーターの中圧接続部分に接続する。
 
タンクバルブの開放と確認
 
接続できたら、残圧計を下に向けてゆっくりタンクバルブを開けていきます。 タンクバルブは最後まであける必要はありません。一度全開に開けてから 1回転の4分の1ぐらい戻しましょう。空気が入っているか残圧計をチャックし、 セカンドステージのパージボタンを押して空気が通っているか確認しましょう。 また、BCにちゃんとエアーが入っているかどうかインフレーターのオーラルボタンを 操作して確認してみましょう。すぐにエントリーしない時は、タンクバルブを閉め、パージボタンを押して BC、ホースの中に入っているエアーを抜きます。

BCジャケット(背負う)

各メーカーによって使用方法は違いますが、ここでオーソドックスなショルダーバックのBCの背負い方について 説明します。BCはタンクと接続して使うため非常に重い状態で背負うことになります。自分だけでなく、周りとぶつかったりしないか十分に注意が必要です。

BCを右腕いから装備する
 
一人で装備するときは適当な段差があるところにBCを置き、その前に座り 座った状態で装備します。装備するときは右腕から装備するようにしましょう。
 
立ち上がると同時にBCのアジャストを下げる
 
次に、ホース類が絡まっていないかを確認してバックルや他のアタッチメントを 接続します。この状態でアジャストを下に引いてもベルトがあまり閉まりません。 そこで座った状態のまま、BCのアジャスト(調節ベルト)を両方とも握り 立ち上がるのと同時に下に下げてみましょう。このとき背中のタンクを背負う感じで前方に立ち上がるようにしましょう。 重心を後ろにしてしまうとそのまま後ろに転んでしまいます。 このようにするとBCの背負いあげ反動でアジャスト調節がしやすくなり、調整がしやすくなります。
 
再度反動を使ってアジャストを閉める
 
後は立った状態で何回かこの背負いの反動を利用した調整方法を繰り返せばジャストな調整ができます。 また、バディーと装備する場合は、 バディにタンク等を後ろから支えてもらい、立った状態でバックルやアタッチメントを 装備する工程まで行います。 そのあとは、同じく立った状態でタンクを再度背負う感じで跳びはね その反動でアジャストを引き調節してきましょう。
もちろん、背負った後は、各器材が正しく接続されているかバルブは開放されているかバディチェックをしましょう。

BCジャケット(外し方)

当たり前のようですが、BCの外し方は、装備した時の逆の動作です。
ここでは一般的なBCジャケットの外し方を説明します。器材によってやり方が違う可能性があるので使用するBCジャケットにあわせて参考にしてください。BCジャケットを外す時は、大半がエキジットの時です。エキジット時は、ダイビング直後のため、疲労などが残っているのでゆっくり落ち着いて外すようにしましょう。また、周囲に迷惑のかからないスペースで安全に外すように心がけましょう。

空気タンクとBCを接続
 
適度な段差があるところに座り、アタッチメントを外していきます。
肩口のアジャストを外し、BCを脱ぎます。この場合は、インフレーターが着いているが付いている逆の袖口(右側)から外します。
このときに残圧計をチェックしておくことを忘れないでおきましょう。
 
レギュレーターとタンクを接続
 
次に、タンクのバルブコップを閉め、パージボタンを押してBC、ホース内のエアーをすべて抜きます。次にファーストステージのヨークスクリューを緩めて、タンクからファーストステージを外します。ここで、ファーストステージのダストキャップが濡れていると ヨークスクリューが壊れてしまうので、空気タンクから 空気を出してキャップについている水やほこりを落としてから 締めるようにしましょう
 
タンクバルブの開放と確認
 
次に中圧ホースをBCから外して、タンクからBCを外します。
完全にBC内の空気を抜いておかないと中圧ホースを外すとき圧がかかった空気が噴射して怪我のもとになるので注意しましょう。
ちなみにタンクには空気が満タンに入っているものはバルブにテープが貼っていますが、使用後はテープを再度貼らないようにしましょう。テープは使用済み、未使用を判断する目印にも使われています。

BCジャケット(選び方)

BCジャケットの選び方ですが、まずは試着していろいろなサイズを試してフィット感が一番良いものを選びましょう。 基本的にはある程度調節できますが、試着してから購入するのが良いでしょう。 ウェットスーツ又はドライスーツを着たうえで着用するため あまりぴったりしたサイズのBCジャケットは避けた方が無難です。
メーカーですが、多少形状や装備の仕方に差はありますが、 性能的には各メーカーで大した差はありません。

Tシャツで手が入るぐらいが目安
 
Tシャツの上から試着する時は手のひらがスルスルはいるくらいの余裕があった方が良いでしょう。 ドライスーツを着用する方は少し余裕のあるBCジャケットを。 どちらにしても、ブカブカであったり、きつめのものを付けるとダイビング中に不快に思ったりすると 集中力が落ちてします、ダイビングを楽しみも半減してしまうので 気をつけましょう。

BC(メンテナンス)

BCジャケットは、耐久性の強い素材で作られていますが、長く使用するためにも毎回しっかりとメンテナンスすることをおすすめします。また、命を預ける器材でもあるので定期的にオーバーホールをするように心がけましょう。

BC全体の海水を落とす

ダイビングの後は塩水に使った状態なので 必ず真水で洗うようにしましょう。 水の入った浴槽等にBCを漬けて洗います。 真水の入った水槽などは大体のダイビングサービスやダイビングショップで用意してあるので利用しましょう。

BC内部の海水を落とす

次に、インフレーターの吸気ボタンを押して BCに水を入れてBC内部を掃除していきます。BCの中に水が入ったらBC自体を揺らして排気弁から水を抜きます。このとき、排気弁から口で空気を入れてBCの中を膨らませておくとより多くの水を入れることができます。

しっかりと干す

後は、物干し竿等に吊るし、排気ボタンを 押してなかの水を一気に抜きます。また、インフレーターやBCの接続部分が潮噛みしないようにしっかりと真水であらいます。塩分はBCを痛める原因なのでしっかりと塩分を落とすようにします。

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